鼻中隔は左右の鼻を隔てる構造物で、軟骨と骨で構成されています。鼻中隔が片側に強く弯曲していると、鼻閉の原因となる場合があります。お薬内服でも鼻閉が改善しない場合、鼻中隔の弯曲を矯正する手術をすることで鼻症状の改善が期待できます。

鼻腔の構造物である下鼻甲介の腫脹が著しい場合には、下甲介手術がお勧めです。下鼻甲介の骨肥厚、粘膜下組織の腫脹などで、鼻の通り道が狭くなっている場合、容量を減量させることで症状の軽減が期待できます。

手術は鼻内視鏡を用いて、すべて鼻内で行います。鼻中隔の弯曲程度や弯曲部位により、治療方法や治療効果程度に違いがありますので、気になる方はご相談ください。

*術後の治療について

 手術数日後から鼻洗浄を行っていただきます。パッキング素材だけでなく、術後の粘性痂皮や浸出液を洗い流すため、2~3 回/日行ってください。

 手術で形成した鼻腔構造を保ちながら改善してもらうため、内視鏡下に鼻洗浄では取り切れない鼻漏や痂皮の除去、癒着の解除などを行います。

 正常な粘膜再生を促すため、術後もしばらく内服加療を行います。病理結果や術中鼻内所見により内服期間を決定いたします。

 下鼻甲介はとても血流が多い場所ですので、術後すぐは鼻血が出たり、鼻の中が腫れて鼻詰まりが起きたりします。術後 1〜2 週間すると腫れも出血も落ち着いてきて、1 か月もすると鼻の通りが良くなります。

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